モラハラがはじまった日。あの頃のわたしに全力で逃げてと伝えたい!

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いまモラハラに苦しんでいるあなたは、いつからモラハラがはじまったのかを覚えていますか?

このブログを読んでいるということは、モラハラが始まったばかりではなく、長年のモラハラに苦しんで、心身の限界に近いのではないかと察します。

モラハラする人は、ターゲットを決めたら、徐々にモラハラを強めてきます。

そうしてゆでガエルのごとくモラ夫から逃げ遅れてしまうんです。

「茹でガエル」

およそ人間は環境適応能力を持つがゆえ、漸次的な変化は万一それが致命的なものであっても受け入れてしまう傾向がある。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ゆで上がる前に、水がぬるいうちに気づいて逃げておけばよかった!

ということで、わたしのモラハラが始まった日を振りかえります。

ハスの花

そんなことでそこまで怒る? その違和感がモラハラだった

結婚式をあげる少し前からモラ夫と同居をはじめ、一足早い新婚生活をウキウキと送っていた。

同居して一ヶ月もたたないある日、家でごはんを食べた後に楽しくおしゃべりをしていた。

話の前後を覚えていないけど、
モラ夫より下のランクの大学を出て、
高収入でもない小さな会社に就職したわたしが自虐的に

「今じゃこんな人生でーす。」

と言ったとたん、モラ夫の表情が見る見る険しくなった。

そして、さっきまでニコニコして会話をしていたモラ夫とは別人のように怒った声でまくしたてた。

「こんな人生ってなんだよ!オレと結婚するのが不満だというのか!バカにするな!」

と激高している。

その後、具体的にどういう言葉をかけられたか覚えてないけど、とにかく、

「オマエの努力が足りなかった!」

「親が進学させてくれたことを何だと思っているんだ!」

「オレと結婚したことを、こんな人生なんて言われるのか!」

こんな言葉を次から次に投げかけられて、
私は何が起こったのかわからず、ただ、

「ごめんなさい、ごめんなさい、そんなつもりじゃなかった」
と、泣きじゃくって謝るばかりだった。

もちろん、話の流れからして、
決してモラ夫と結婚したことを残念に思っているのではないと分かるはずだった。

わたしは何時間もキッチンの片隅で座りこんで泣いていた。

「言い過ぎた。ごめんね。
でもね、決してキミの人生はこんな人生だなんてなげくようなものじゃないと思うよ。
キミは友達も多いし、オレと結婚したことも悪くない人生だと思うよ。」

その後こんなふうにやさしく言われたけど、
ただただ急にキレたモラ夫が怖くて震えて、何日もしゃべることができなかった。

まだ結婚式はあげていない。こんな気持ちで結婚式の打ち合わせなんかできない。

でも、結婚式の招待状はもう送ってしまっていたし、なんといっても親せきや職場に説明がつかない……。

悩んでいたけど、モラ夫は何回も謝ってきたりやさしく話しかけたりするので、
そのうち、
このくらいの「口喧嘩」なんて「仲直り」して水に流そうと自分に言い聞かせた。

わたしだけいつまでも根に持っていたらいけない。そんなんじゃ誰とも結婚できない。

そう思ってしまった。

どう考えても、「口喧嘩」でもなければ「仲直り」でもなかったのに……。

平和主義のわたしはモラハラの罠に落ち支配されていった

そういう「言いがかり」のようなモラ夫の言動はときどき起こるようになった。

わたしが何も考えずに言った言葉や、やった行動に、
事実をねじまげてとらえた理由をつけて
オレに配慮がないとか敬意がないとかネチネチと叱られ、
不機嫌と無視という行動でわたしを痛めつけた。

わたしは、あれを言ったらいけない、こういうやり方をしたらいけないと、
モラ夫が怒ったことを二度としないように、禁止事項として頭にインプットしていった。

毒舌でよくしゃべるキャラだったわたしは、
言葉を選んで慎重に発言するようになり、
モラ夫と結婚する前の自分がどんどんしぼんでいくのを感じた。

それでも、

いい大人なんだし、奥さんになるってきっとこういうこと。
今までのわたしは自由すぎた。

いま思うとゾッとするけど、あのころのわたしはそんなふうに思っていた。

むしろ、

誰も指摘しなかった悪いところを叱ってくれるはじめての人! 
ぐらいに思っていたフシもある。

ところが、せっせとNGワード集を脳内作成しているのに、
そのうち理由を言わずに不機嫌になったり無視するようになった。

誰だって機嫌が悪いときぐらいあるよね…と思って放置していると、

「まだ分からないのか!」
と意味深なことを言ってすごむけど、わたし何かしましたかと聞いても自分で考えろと言って明かさない。

その答えは、
ささいなことだったり、または明かさないまま機嫌がなおってうやむやになったり。

納得はいかないけど、
せっかく機嫌がなおり、よくなった雰囲気をこわしたくないのでわたしも蒸し返さない。

無視は不機嫌よりもっとたちが悪くて、おはようなどのあいさつをしても完全無視。

最初は、聞こえなかったのかなぐらいに思って、しっかり近づいて、顔を見ておはようと言いなおす。

それでもピクリとも反応しないモラ夫を見て瞬時に自分が何をされているのかを理解して凍りつく。

「この人は、わたしを完全無視してるんだ・・・!!」

めげずに話しかけても、モラ夫は目を見開いているのにわたしと目を合わせないようにそらして全く反応せず。

まだ若くて、幸せなはずの新婚ホヤホヤだったわたしは、
まるで自分が存在してないかのように完全に無視されることがとてもつらかった。

心はズタズタになりながらも、急に「許して」くれるかもしれないので、毎日おはようと話しかけてみる。
今日もダメか…今日もまだか…と真っ暗な心で過ごすある日、
とつぜんモラ夫が返事をしてなにごともなかったように話しはじめ、無視は終わる。

NGノートに追記したいから、何が悪かったのかを聞きたくてしかたないけど、
せっかくもどった平和なムードをこわしてまた1週間ムダにするのかと思うと言い出せない。

だから、必死で何がモラ夫を怒らせたのかを考える。

必死に、無視が始まる直前のことを思い出し、思いつく限りの言葉や行動をしないように心に誓う。

それを15年も続けるうちに、何もしゃべれなくなってしまった。

自分が大人になって飲みこめばいいんだと言い聞かせ、
目先の平和な時間を優先してモラ夫の不機嫌と無視を受け入れてしまったわたしは、
どんどんモラハラという地獄に落ちていった。

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