モラハラというものを知らない両親に脱出を理解してもらうまで

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老夫婦

モラハラに遭ってしまう人は、その性格に、自身の親子関係が影響していることがあると聞きました。

いわゆる、アダルトチルドレンだとかなんとか?

わたしはそういうカウンセリングなどを受けたことがないので、
自分がアダルトチルドレンなのかどうかわからないし、
アダルトチルドレンになりやすいという環境、
いわゆるモラハラや虐待が横行する家庭で育ったおぼえもありません。

ただ、
いい子として評価されることをいつも求めていたし、
自分の判断に自信がなくてなにかの物差しを求めがちだし、
自分の欲求より罪悪感がまさることが多め。

そんな傾向はあると思います。

失敗したり悩んだりする姿を親に見せるのが苦手なわたしは、
夫からモラハラを受けていることを言えずにいました。

だから、モラ夫から逃げてはじめて親に真実を話したとき、
とつぜん別居を強行したわたしを、なんとか説得しようとしてきました。

男同士で話せば分かると言ってきかない父と兄

わたしがモラ夫から逃げたことを実家に電話をすると、
モラ夫が内容証明を受け取ってその事実を知る前に、
父がモラ夫に電話をしてしまいました。

どんな会話をしたのかは分かりませんが、
父は翌日にわたしに会いに来る前にモラ夫と先に会っていました。

また、わたしには2人の兄がいて、どちらもモラ夫と話をすると言い出しました。

みんなモラ夫の外ヅラのよさしか知らないので、わたしの語る内容とのギャップが信じられないのです。

自分たちが、両方の言い分を聞いて、もう問題が起こらないようにちゃんと言ってやるからあきらめるなと言うんです。

男同士で話せばきっと分かると言う兄や父。
いや、男は男でもモラ男だから話してもムダでしょ。

わたしへの説得は、それこそ、1日に1~2回の電話が1通話で1時間以上にもおよび、
それが兄2人と両親かわるがわるなので、数日は電話ばかりしていた状態です。

兄たちには、
「とにかく怖いから、わたしを助けたいならどうかモラ夫に接触しないでほしい」
と必死で説得しました。

でも父は聞いてくれませんでした。モラハウス脱出後すぐモラ夫に会ってしまいました。

モラ夫は、とにかく自分が悪かったからすぐに家に帰ってきてほしいという反省の姿勢を父に見せたようです。
もちろん、自分には仕事のストレスもあったと言い訳も忘れず、わたしにも悪いところがあるという指摘もしてます。

父と母は、
自分たちだって長い結婚生活では本当にいろいろあったけど、
夫婦の危機というのは一度や二度誰だってあるから、なんとかなる。
悪いときもあるけどいくつも乗りこえてこそ人生なのだと
演歌の歌詞のようなことを言ってきます。

これまで幸せな家庭を築いているといういいところばかり見せようとして、
親やきょうだいに少しの愚痴も話せなかったツケが回ってきたんです。

わたしの激しい反抗にとまどう父

せっかく弁護士さんを通してわたしと親族に一切の連絡をしないようにとモラ夫に突きつけたのに!

弁護士さんに父の行動を伝えると、ちょっと困っていました。

上の子がモラ夫のところに戻ってしまったのも、父の行動が影響したと思ったわたしは、
父に生まれてはじめて強く怒りをぶつけました。

「せっかく脱出成功したのに、モラ夫には味方につけたと思われるし弁護士さんもやりにくいと困ってた。
お父さんのせいで息子も取られてしまう!
もう二度と相談なんかしない!!」

父はオロオロしてひたすら謝ってきました。

「悪かった、悪かった、心配でいてもたってもいられなかった。
もうモラ夫さんに連絡しない。何もしない、危害を加えられないように守るから心配するな。」

すっかり取り乱してしまったわたしは、ふと我に返り、自分が情けなくなりました。

・・・すっかり高齢者になってしまった父に、40を超えた娘が何をやってるんだ・・・。

モラハラを理解しようとがんばる父に涙

モラ夫から言われた言葉やされてきた態度、経済的DVを父に話しても、
もうしないように釘をさすと言い続けるので、ついにモラハラの説明をしました。

「モラルハラスメントという虐待があって、
いろんなところに相談した結果、わたしはそれを受けていると分かった。
これは人格障害だからなおらないし、どこに相談しても一刻も早くモラ夫から離れるように助言された。」

“モラルハラスメント”
当然はじめて聞く言葉が理解できない父。

でも数日後、図書館などで何冊もモラハラの本を読んで、
モラハラを知り、その深刻さに愕然とした父から電話がありました。

兄に調べてもらってインターネットの情報もたくさん読んだということでした。

「お父さんモラハラなんてものがあることを知らなかったから、いろいろ言って悪かった。
よく分かった。もうがんばれとも、もう少しガマンしろとも言わない。
今までよくがんばったね。」

そう言って、調べてくれた相談先などをまとめたメモを送ってくれました。

「モラル・ハラスメント」のすべて、という本にとくに衝撃を受けたようでした。

なれない田舎の小さな図書館でモラハラの本を探す父を想像すると胸が痛くなりました。
そして、モラハラの怖さを知った父がどんなにわたしを心配してくれたかと思うと涙が出ました。

それからは親も兄も修復をあきらめてくれ、適正な条件で離婚できるよう弁護士さんに交渉をまかせることを認めてくれました。

別居後は実家と自由に連絡できるようになった

モラ夫と同居しているころは、あまり実家に電話をすることはありませんでした。

もともと用もないのに親に電話をするタイプではなかったけど、とにかくモラ夫に遠慮してたんです。

モラ夫といるときに実家から電話がかかってくるのが怖くて。本当にほのかに、モラ夫が不機嫌そうな表情をするんですよね・・・。

今では気軽に実家と連絡できるし、ちょっと実家に行くなんてのも誰にも気がねがいりません。

モラハラから解放されたいまは、そんな当たり前の自由に感動しています。

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