モラハラ被害者が読んでおきたいモラ被害者まっち~さん著の「夫からのモラル・ハラスメント」

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わたしがそうだったように、モラ夫と同居しているときはなかなかむずかしいことですが、モラハラ関係の本を読むことは精神衛生上とても有効です。

もちろん、ネット記事でもたくさんモラハラについて有益な情報があるのでカタチに残らないし手軽なのですが。

だけど本だと構成を考えて編集されているし、文章も推敲されているから必要な情報が効率的に入ってくるんですよね。

わたしも、図書館で読んだり、買ってかくして読んだり、本屋で立ち読みしたりして、何冊もモラハラについての本を読んだものです。

その中から、今回はまっち~さんのブログから生まれた「夫からのモラル・ハラスメント」を紹介します。

夫からのモラルハラスメント

モラルハラスメント・ブログ

はじめに、著者のまっち~さんについて。

まっち~さんは、ブログというものが世に流行り出したころからそのツールを使うことによって、日本におけるモラハラの知名度をあげたレジェンドです。

まっち~さんが2005年に開設したブログ「モラルハラスメント・ブログ」は、現在はほとんど更新されてませんが、壮絶なモラハラ体験をつづられ、被害者側の痛みや妻としての苦悩、そして気づきを得て被害から心が回復していく過程が読み取れる、もはや研究資料にもなりそうな傑作です。

わたしがまっち~さんのブログを読み始めたころはすでに更新がほぼないころでした。
しかし、モラハラをはじめて知ったわたしは
「こんなに前からモラハラってあったんだ!」
とおどろいたものです。

シンプルなブログのタイトルが、まだモラハラ自体が認知されてないことを物語ってますよね。
ややふざけた感のある「モラデイズ」とはえらい差です。

もちろん今モラハラに悩んでいる人には「モラルハラスメント・ブログ」を全部読んでほしいと思いますが、ボリュームがあるのでなかなか時間がかかります。

さらにネット記事特有の、次の記事に進んで読んでいくのが大変ということもあるし、ブログにはモラハラ以外の話題も多いから最短で知りたい情報のページにたどり着くのがむずかしいことも。

そんなときにオススメなのがブログから書籍化された「夫からのモラル・ハラスメント」です。

おすすめの本・夫からのモラルハラスメント

本のはじめにあるまっち~さんの言葉でまず
「そうそうそう!」
と思わずうなずいてしまいます。

それはブログでも何度か書いてありましたが、
「モラルハラスメントとは、家庭内のイジメである」
ということです。

テレビのニュースで問題になっているような、学校や職場でのイジメ。まさにあれ。

上下関係が固定され、常に見下され、無視され、お金の脅しもあり、家庭内だから逃げ場がない。

「イジメられている自分が恥ずかしい」
「親やまわりの人に心配かけたくない」
「自分にも悪いところがある」

そんな、イジメを相談できない理由もいっしょ。

モラハラならやり返せばいいとか逃げればいいとか誰かに相談すればいいとか、
そういうことがなぜできないのかって「イジメと同じだから」で説明できます。

そして、まっち~さんが受けてきたモラハラの内容がまた、
「ドラマじゃないよね?」
ってぐらいありえないしひどい。

でも、たぶんどんなモラ家庭にだって、人に信じてもらえないほどありえないモラエピソードのひとつや二つはあると思うんです。

だから、モラハラを知らない人なら
「ありえないありえない」
と半信半疑で読むかもしれません。
それはそれで、あなたは幸せでよかったねと言えますが。

だけど、モラハラ被害者なら、
「この人はこういうモラされてたのか…」
と、むしろ戦友意識がめばえるんですよね。

カバーの和紙が美しくて癒される手ざわり!

離婚からの再生が参考になりはげみになる

もちろん、モラハラ体験談としてエピソードを読むだけでも
「わたしだけじゃない。ひとりじゃない」
って思えて救われるし勇気もわいてくると思います。

でもこの本のすばらしいところはそれだけじゃありません。

モラハラから逃げて離婚できたということで終わらず、まっち~さん自身が、
「なぜ自分はモラハラに遭ってしまったのか」
を考察し、心を回復させ、
「二度とモラハラされないような自分になろう」
と立ち上がっていく過程が、読者へ希望を与えるのです。

根拠のない劣等感を克服し、ありのままの自分で価値があることを実感し、自分の意思を、人生を取りもどす。

そんなまっち~さんの成長を、この本ではカウンセラーの解説も交えながら読めるので、読むほうも理解や学びが深くなります。

また、まっち~さんはとても頭がいい人だということが、ブログや本を読めば誰でもわかると思います。

感性も豊かで、ブログの文章は小説のように描写が優れていたり感情に訴えかけるような表現力があり、知識や語彙力も高い人だなと感じられるんです。

そして、そんな賢い人までが、まっち~さんの元夫のようなゲスモラ夫(失礼!)と結婚してしまいモラハラ洗脳されてしまうという事実が、モラルハラスメントの怖さを物語っています。

コメント

  1. ぎん より:

    ルカさん。はじめまして。
    南関東某モラハウス在住のぎんと申します。

    偶然こちらのブログに辿り着き、読ませていただきました。
    もう、9割以上の行動が当てはまります、ウチのモラ夫に。
    目から鱗で、始めから一気に読んでしまいました。

    そして私自身も、かつてのルカさんに当てはまります。
    ルカさんと違い、私はまだ現在進行形なのが情け無いですが・・。

    モラ夫の親子関係についての記載も、あまりにも酷似していて思わずゾゾッとしました。

    今回ご紹介されている本、是非参考にいたします。
    これから私はどうするか?色々考えてみます。

    またコメントさせてください。
    よろしくお願いします。

    • ルカ より:

      ぎんさん

      ようこそはじめまして!

      モラ夫の言動がそっくりなのですね(怖)
      それはそれは、おつらいでしょう…。
      現在進行形だなんて、もう今ならVR体験しただけで精神障害おこしそうですよ。

      今回紹介した本は、確認したところもう廃版になっていてふつうには買えないみたいです。
      でも、図書館にはあるはずです。ぜひぜひ、読んでください。

      モラハラから逃げられないと思わずに、どうしたら逃げられるか?
      という視点でゆっくり考えてみてください。
      逃げるというのは、物理的なことだけじゃなくて、です。

      被害を受けていることを自覚することから、よい方向へ動き出すはずです。

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