モラ夫からの反省LINEがまったく心に響かない
週明けになり、弁護士さんと連絡がついた。
子どもやわたしのところへ押しかけたことや、わたしの親がモラ夫に電話をしたり会って話をしたりしたことを伝えると、本人と親族に一切の連絡をせず代理人を通すように文書を出したのに勝手なことして困りますねと怒っていた。
モラ夫は権力者や立場が上の人間にはめっぽう腰が低い。
なのに、モラ夫基準の俺様ルールの中でいいと思ったことなら、一般常識や決まりを平気で無視する。モラ友と話してわかったけど、モラ夫あるあるの一つのようだ。
モラ夫的には、本人と親族に一切の連絡をせず代理人を通すようにという警告はスルーOKなのだろう。
わたしのへのLINEが既読になることが分かったモラ夫は、じゃんじゃん反省文を送ってきていた。
「あなたはまったく悪くない」
「仕事のストレスで自分によゆうがなく態度が悪かった」
「お金が足りていないとは知らなかった、これからは全部出す」
「今回かかったお金は全部出すからすぐに戻ってきてほしい。自分は家には近づかないようにする」
……。
親は、娘がこれまで苦しい思いをしてきたことを知らないから、「こんなに反省してるんだからもういちど話し合ってみたらどうか」なんて言ってくるが、ありえない。
これまで、わたしは無条件にモラ夫の無視暴言や金銭的DVを飲みこんできたわけではない。
必死に、ちがう、ひどい、つらいなどと訴えてきたんだけど、問答無用と突っぱねられ、さらに二度と反抗できないようにつぶされてきた。いつしかもう勝てないとあきらめた。
わたしなりに精いっぱいがんばってきた。
でも、もうつかれたんだ。
モラ夫は極限まで人の痛みを分からない。こうやってモラハラターゲットに逃げられてはじめて反省した”フリ”をされても、遅いというか意味がない。
その点、モラハラ案件を日常茶飯事扱っている弁護士さんはわかっている。
「モラハラする人は、みんな反省したと言うんですけど、言うだけです。こちらは予定どおり淡々と離婚と婚姻費用を要求していきましょう。」
と、モラ夫の大演説など意に介せずという感じ。
でも、上の子が元家に帰ってしまい、わたしに帰ってきてほしいと訴えていることを伝えると、弁護士さんの声色が変わった。
「まずいですね。親権を決めるときに重要なのは、そのときどこで誰が子どもと一緒に住んでいるかなんです。」
……!!
わたしは、この時とても重要な局面にいることを知った。
一刻も早く子どもがこちらへ住むように定着させないと!
モラ夫が子どもの学校に現れ、再び警察に相談
大波乱の週末が明け、下の子を学校まで送って行くと、校門の近くで友だちと会ったため「ここでいい」とわたしから離れて元気に駆けて行った。
先生にも相談しているので安心はしていたけど、その後担任の先生から電話がかかってきた。
なんと、モラ夫がくつ箱で待ちぶせしていて、子どもに声をかけていたのだという。モラ夫はしばらく休みを取って単身赴任先に戻らず家にいるらしかった。
先生は素知らぬ顔でモラ夫にあいさつをしに近づき、モラ夫が子どもにうちに帰っておいでと言っているのを聞いたというのだ。
わたしは恐怖と怒りでなんと答えたらいいかわからず、報告へのお礼を告げると、先生はこれからも注意深く見ておきますとのこと。ほんとうにありがたかった。
モラ夫が先回りしていないかキョロキョロしながら下校のお迎えに行くと、子どもは無事だった。
「朝お父さん来て帰っておいでと言われたけど、行かないから大丈夫だよ」と笑う姿が健気だった。
だけど、もしも、子ども2人ともモラ夫のもとへ戻ってしまったら、わたしは一人ぼっちになってしまうのではないか? と底知れぬ恐怖がわきあがってきた。
決死のモラハウス脱出が失敗に終わって、わたし一人、家も子どもも正職もないだなんて!!
悲劇すぎる!!
先日駆けこんだ交番で、相談は住所の管轄の警察署にしてくださいと言われていたので、急きょ最寄りの警察署へ行くことにした。
DVの相談なら生活安全課ですと案内され、おそるおそるその部屋へ行った。
雑多な事務室のような生活安全課の入り口の人に声をかけて相談したいと伝えると、別室へ通された。
そこはドラマで見る取調室のようなところだった。せまくて何もない部屋に机とイスだけが置いてあり、警察官と私が向いあって座る。デカはノートに詳細をメモしながら私に細かくいきさつを聞いてきた。
どう見てもわたしが取り調べを受けている犯罪者のような光景。でも恥ずかしがっている場合じゃない。
幸いきのう職場の近くの交番に相談したことも伝わってたので、モラ夫が家に来て怖かったことや上の子は連れ戻され下の子も学校で連れ去られてしまいそうで怖いことを相談した。
わたしとモラ夫の氏名住所はもちろん、それぞれの職場やそれぞれの実家の氏名住所も記入することになり、いつ結婚してどのようなことがいつどこであったのかをものすごく詳しく聞かれた。
具体例を聞かれても、わたしが精神的に傷ついたことなんて伝わりにくいから、誰が見てもひどいと分かってもらうために、結局は経済的DVを受けていることを強調することになる。
世の中には殺されるほど激しい身体的DVを受けている人がたくさんいるのに、それに比べると世間的にはふわっとした印象のモラハラなんかで、相談していいのかな…と申し訳ない気持ちになっていた。
それでも、デカは一切バカにするとか軽く見るとかそういう態度はなく、真剣に話を聞いてくれた。
「あなたもそういうところがあったのでは?」
「夫婦ならよくあることです」
というような、わたしが傷つくようなことは一切言わなかった。
モラ夫と同じぐらいの年齢の男性なのに、ぜんぜん高圧的じゃない。
その後、警察にお世話になることはなかったが、なにかあったら守ってくれるんだという安心感は大きかった。
こうやって市民の安全を守ってくれている警察の方がいることがほんとうにありがたいと感じた。
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