「お医者さんに、オレはなる!」モラ夫がなにを言い出すかおびえていた日々

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医者

モラ夫はサラリーマンで、別居したときの年収は900万円ぐらいでした。

決してわるくない収入だと思うのですが、とにかくお金持ちにあこがれとねたみがあります。

それはまだモラハラという言葉を知らなかったころ。

たしかまだ年収は600万円台だったので、高収入へのあこがれがあったんでしょう。

家業を継いだ自営業者は努力してないのにラクしてかせいでるとねたみ、
一代で成功した自営業者にも「自分だってチャンスがあればできる」とねたんでいました。

自分やわたしの友だちで、医者でもいようもんなら大変です。

会っている時はそれはそれは感じよく接します。
だけどわたしの前では人格者を装う必要もないので本音を語ります。

「医者なんて医学部いけば医師国家試験にほぼほぼ合格する。
だれでもなれるのに収入がこんなにちがうのは不公平だ!」

だそうです…。

いや、医学部に行くための頭脳や財力が必要だからだれでもなれないと思うけど。
それだけの努力をした人だし、命を扱う大変な仕事をしてるので高収入はあたりまえ。

そんなふうに思うんだけど、もちろんモラ夫にそんなこと言えません。

わたしはモラ夫と結婚する前は病院で働いていたので、
お医者さんたちの仕事に向き合う姿勢を尊敬していました。

だからモラ夫が「ラクしてかせいでずるい」みたいに言うのは不快でしたね。

ところがあるとき、なんのきっかけがあったのか突然「医者になる」と言い出したモラ夫。

「実は子どものころから人を救う仕事がしたかった。
医者なら直接患者さんを救える。
○○大学の医学部を受験して勉強する。
ストレートで合格するから、6年間の学生生活をなんとかやっていってほしい。」

なにかで調べたのか、遠い遠い地方にある大学を受験すると言い出したんです。

当時まだ子どもが1歳だったので、わたしは目が点になりました。

子どものころからの夢って、初耳だけど?
むしろ医者という職業をよく思ってないふうに見えたよ?

まだ結婚して2年ぐらいのことでモラハラを知らないから、言い返したりも多少していたころです。

「子どもが小さいのに、生活はどうするの?」
わたしは反対したけど、夫の夢を応援できないなんて妻失格とモラ夫は言います。

ここで、わたしのなぞの常識論・理想像がささやきかけてきます。

無謀とも思える夫の夢を信じて支えるのは妻だけ。
あのとき応援してくれたから今の成功があるとのちに夫が妻に感謝するのだ。

「夫を否定しない、応援すべき」
良妻はかくあるべきではないのか。

モラ夫は勉強ができたらしく、国立大法学部にストレート合格。
最初に就職したのも名の知れた企業で、だけどくだらない仕事だったそうですぐ退職。
そしてすぐにそれ以上の高収入の業界に転職して今にいたる。

そんなモラ夫ならきっと、目標に向かって努力して夢をかなえるのではないか?

いま考えても自分の盲信ぶり健気ぶりがバカバカしいですね。

翌日、モラ夫は約10万円分の医学部受験のための本を買ってきました。

だけど、その気になったのは1日だけでした。

まったく勉強しないのでどうしたのかとたずねると、「受験はやめた」と。

よくよく考えたら、30過ぎで大学に入っても一人前の医師になれるのは40代。
だったら今の仕事でスキルアップしたほうがいいと思った、だそう。

わたしはすかさず書店に電話し未開封の本が返品できるか聞いて、なんとか数万円は戻ってきました。

その後、モラ夫からは医者になりたいという言葉や態度は一度も出ませんでした。

「医者になるってなんだったんだコラ!」
ふつうならそう言えるのかもしれないけど、
お察しのとおり、1言えば100返ってくると思うと言えませんでした。

❝仕事をやめて商売をはじめると言い出して妻を不安にさせる❞
こんなことがこの後10年以上の間に何回もありました。

たぶん特殊なモラハラだなと思いますが、
「お金への執着」「妻は夫を応援すべきという常識の押しつけ」「妻を不安にさせる」
というオーソドックスなモラハラ要素をふんだんに盛りこんだ行為です。

モラハラ人間と暮らすというのは、こういう精神的な虐待の連続ですね。

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