プライドが高いから傷つけないように気をつけようと思った
モラ夫はプライドが高いから、言葉や態度に気をつけないといけないと思ってました。
「オレをバカにしやがって!」
と怒ることがよくあったからです。
たとえば、結婚してまもないころのこと。
わたしは今でこそ、くつを7足にまで減らしましたが、独身のころはこの3倍は持っていました。
革靴にクリームをぬったり、スエードにブラシをかけたり、ときどきまとめて手入れをしていたんです。
いっぽう、モラ夫はひとりぐらしのときは100均で売ってるようなツヤ出しスポンジのようなものしか使ってなかったよう。
わたしがくつの手入れをするのを見て、自分のビジネスシューズもそのクリームで手入れしてほしいとウキウキ寄ってきました。
わたしもダンナ様のくつを手入れするのがうれしくて、「いいよー」と手に取ってみると、合皮だったんですよね。
「革じゃないから栄養クリームはいらないよ」って言ったらモラ夫は激怒。
「バカにしやがって!だまってクリームやっとけばいいのに気がきかないヤツ!」
いやいや、わたしだって合皮のくつは持ってるし、ただ合皮のくつにはクリームはしないからそう言ったまでで、別にバカにしてはいませんが…。
だけど怒らせたわたしも悪いだろうから、合皮のほうが安いから下に見てバカにされたと感じたのかな?と想像しました。
「…なんかメンドクサイ、いや、繊細でプライドが高いんだな、気をつけよう…。」
と思ったできごとでした。
実はプライドが高くないモラハラ人間。そしてモラハラ被害者側も…
モラハラ人間はプライドが高い、とよく言われます。
でも、その説明とは矛盾するような行動もよくするのです。
とくに典型的なモラハラ行動のときに、「プライドないの?」ってことがよくあります。
わたしが家を出て行ったときの例をあげるとすると。
「給料は全部渡すから帰ってきて」
と言ったくせに、具体的に生活費としていくら支払うのかと弁護士さんが聞くと、恥ずかしげもなく、10万円未満の金額で、しかも1円単位まで細かく提示してきたというからあきれました。
その後も「持ち出してたら返してください」
と、1000円ぐらいしかしないワインなのにわざわざ弁護士さんを通じて言ってきたり。
ほかにも数えきれないくらいのビックリ恥ずかしエピソードがあり、プライド高い人間にしては違和感があると思ってました。
で、いろいろとモラハラについて調べたり、モラ夫の言動を考察したりして気づいたのです。
モラ夫はプライドが高いわけじゃない。
むしろ、プライドを持てなくて劣等感を抱えているから、それに気づかれるのが怖い。
だからモラハラターゲットを確保して攻撃することで精神を保ってるんだ。
そしてまた、モラハラされるわたしも、プライドが持てないのです。
人と比較して、劣っている自分を自覚していながらも、ちがう部分でカバーしようと必死にがんばってる。
誰かに要求されて、なんとか応えられそうなことならがんばって応える。
そうやって喜んでもらえることで、自分の価値を実感したい。
そんな、劣等感をごまかすための行動が真逆のふたりだから、出会ってしまったら最初はうまくいくのかもしれません。
自己肯定感を高めることがだいじ
ありのままの自分を愛するということは、簡単なようでむずかしいですね。
だからこそ、アナと雪の女王のような映画がヒットしたんでしょうし。
振り返ると、大人になるにつれ、成績がよくないとほめてもらえないとか、仕事で結果を出さないと認めてもらえないとか、自信を失うことが増えました。
極めつけはモラハラ人間と結婚したことで、なにをしてもダメ出しされ、誰も指摘してこなかったところまでチクチク責められ、母親失格とか人格を否定するようなことまで言われるように…。
どんなに虐げられても、自分にも原因があるかもしれないと内向きになって、なんにも自信を持てなくなりました。
そんなときは、損得なしの関係性でつきあっていたころの人からの言葉を思い出しました。
「あなたといると楽しくて笑いすぎて腹筋が痛くなる」って言ってくれた幼なじみ。
予習をしてきたからえらいでしょと言ったわたしに、「あなたはいつもがんばっててえらいわよ」と言ってくれた現国の先生。
「おまえはいつも明るいがんばりやだったじゃないか」と言ってくれた兄。
「数年のつき合いのモラ夫に何がわかる?わたしは昔からあなたのいいところ知ってる」と言ってくれた学生時代の友だち。
高校を卒業したとき、元カレから手紙が届いて、こう書いてあったこともよく覚えています。
「ルカちゃんに幸せになるノウハウをひとつ。
それは、人と比べないこと。
比べずともいいと思えることを探すこと。」
同級生だけど大人びていたところがあったので、またカッコいいこと書いてるな~と軽く流したけど。
ずっと頭に残っているので、実は高校生にしてわたしの危うさを見抜いていた貴重な人だったのかもしれません。
二度とモラハラされないように、自己肯定感を高めたいけど、カウンセリングやセミナーに行くのは、お金も時間もかかります。
だから、過去にかけてもらった言葉を宝物のように思い浮かべたり、おすすめされている本を読んだりして、自分をだいじにできる自分でいたいと思います。
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