無視は重大で深刻なDV
モラ夫がよくやるモラハラ攻撃のひとつに、「無視」という手段があります。
モラハラと無縁の人生を歩んできた人に限られると思いますが、
無視されても全然平気という人もなかには存在するようで、
そういう人からすれば
「無視がそんなにつらいこと?」
と思うらしいですね。
でも、わたしがそうだったように、無視されるって、
直接暴力ふるわれたり大声で罵られたりするのに比べると平和な感じがするけど、
心臓がヒリヒリ、胃がキリキリ痛むような猛烈ダメージがないですか?
子どものイジメのように、クラス全員から無視されるのも相当つらいですけど、
たった2人しかいない家庭の中で、1対1で無視されるのも自尊心ズタズタになりますよ。
さらに子どもやペットがいたりすると、妻以外にはあてつけるようにやさしくするので、
ますます疎外感を感じ、屈辱と孤独でその場にいるのも耐えられなくなってしまいます。
結婚してすぐから無視攻撃が始まった
本当に、わたしは一人でよく泣いていました。
なんで?なんで?
こんな生活したくて結婚したんじゃない…!!
今までの人生で、こんなに人から否定されたり拒否されたりしたことないのに、
なんでよりによってベストと思って選んだつもりの夫がこんな人なの?
わたしは、モラ夫から無視されたとき、ことごとくモラ夫の望むとおりの反応をしていました。
夫を恐れ、無視されたことに悲しみ、ビクビクして顔色をうかがって動く。
モラハラ人間は、そうやって自分が上位に立ち、妻を支配していくのです。
「あなたが変われば相手も変わる」
「妻たるもの、外で企業戦士として闘っている夫のストレスを受け止めないと」
「無視で返せば同じような人間に成り下がってしまう」
こんなふうに、モラルを第一に考えるわたしは、
悲しみにゆがんでいたであろう笑顔を必死につくり、
どんなに無視されても、果敢にあいさつしたり話しかけたり好きな料理を出したりしていました。
そして、ある日「許されて」無視が終わると、
苦しみと悲しみが強かったぶん、ものすごいハッピーな展開に思えて、
しっぽを振ってモラ夫にすり寄り、しばしの楽しい時間を過ごすことに幸せを感じていました。
今なら分かります。
あの対応は間違っていたと。
無視するだけの省エネ虐待で、
証拠も残さず妻をいたぶることができて、泣いてすがってくる姿を見て自己愛が満たされる。
それだけで妻を支配できる。
また気に入らないことがあったら無視してやればよい。
モラ夫にしてみれば、こんなふうに思ってたわけです。
モラハラ人間の無視への正しい対処法
モラ夫の無視にどう対応するのが正解なのか?
「無視してくるような人間はこちらも無視する」
という考えが一般的ですが、
それでは逆にモラ夫が無視されたと被害者きどりのことを言ってきたり、
オマエごときが生意気な態度に出やがって! と怒ってさらに攻撃してくるおそれがあります。
正解は、Joeさんのブログにあります。
モラ夫の無視に心をえぐられている方はぜひ読んでください。
答えは「あなたが鈍感になればいい」という一言に要約されてます。
しゃべることを拒否しているモラ夫は、ああしろこうしろと妻に要求できないのに、
あなたはモラ夫に怒られないように、あるいは機嫌をなおしてくれるように、
空気を読んで、先回りして気を利かせて、
モラ夫が言葉を発しなくてもなんの不都合もないどころか、
むしろモラ夫の期待以上の働きをしてしまっているから、モラ夫は無視を止める理由がないのです。
だから、モラ夫の気持ちを察することができない、
つまり鈍感になって、
モラ夫が言わないから気がつかなくてできませんでしたという流れで
モラ夫に無視をした自分が損をする体験をさせるんです。
たとえば、知ってはいたけど「前日に言われなかったから」時間に起こさないとか準備をしてあげないとか。
母の日があったけどモラ夫の親にプレゼントを贈ってないとか。
当然そのことでモラ夫は
「言わなくてもわかるだろうが!」
と怒るでしょうが、
そこは同じくJoeメソッドの汎用的マジックワード、
「あぁ…。」
とキョトン顔で薄い反応で。
最初はモラモラ怒って一時的にひどくなったような感じがするかもしれません。
でもそれに屈してまた察しすぎる妻になってしまうと、
「分かってるのに悪意でやらない最低なオマエ」というさらなる口撃を誘うので、
徹底して、「ホントに言ってくれないと分からない鈍い妻」を演じましょう。
「もういいわ!」
と、話が通じないヤツとあきらめてくれたらOKです。
無視しても妻が下手に出てくることはなく、
しかも妻がやってしかるべきのオレ様の世話もしてくれないとなると、
モラ夫はだんだん無視をしなくなったり、無視しても短期間で終わるようになります。
また、ビクビクと顔色を見ることをしないふるまいに慣れてくると、
モラ夫が無視を始めても淡々と自分の生活をすればいいので平気になっていきますよ。
モラ夫の無視に平気になることのデメリット
無視されることに一喜一憂して精神を揺さぶられていた時期が過ぎると、
「モラ夫が無視してるっぽいけど、それが何か?」
って境地にすらなります。
だけど、あなたは平気になったとしても、デメリットもあります。
それは、対処が進みすぎると、いよいよモラ夫と離婚したいと思ったとき、
第三者に説明する離婚理由が減るからです。
もちろん、妻にとっては長年の積もり積もったものがあり、
最悪のつらい日々を乗り越えての現在なのに、
モラ夫にとっては、都合のいい直近の記憶しか残ってないし、
弁護士さんや調停員さんに経緯を説明しても、
「でも、今はそうでもないんですね?」ってなりがちです。
また、モラ夫のほうが「妻こそ自分を無視して家事もしない」など主張することもよくあります。
モラ夫と結婚生活を続ける強い理由があって、離婚しないと決心したならいいんです。
どんどん自分がラクに過ごせるようにモラ夫をスルーしていくべきです。
でも、
「モラ夫から逃げたいけど今すぐはムリだから当面ガマンできるように対策したい」
という考えだったら、対策をしながらも、モラハラの記録は詳細にとっておいてください。
分かりやすい暴言や身体的DVなどの記録はもちろんですが、
無視についても、
「何月何日にどういうきっかけで無視が始まり、何月何日に無視が終わった」
という記録があれば、第三者に明確に異常さが伝わります。
できれば、毎日LINEなどでこちらから伝えないといけない業務連絡をモラ夫に送って、
それに返信がないという履歴が分かるようにスクショで保存しておくと無視の証拠になります。
無視だとボイスレコーダーで録音した証拠みたいなのが出せないですからね。
面と向かって無視をして、それを何日も何ヶ月も続けるようなヤツらは、
だれかと結婚しようとかマジで思いつかないでほしいです。
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