トイレに行くときに声をかけないモラ夫
モラ夫は妻に絶対的な信頼感を抱いています。
といっても、いい意味での信頼感ではなく、完全に支配しているという自信から得ている❝奴隷は裏切らない❞という盲信のようなもんです。
ふだんから某国のような恐怖政治でおさえつけているから、オレ様を怒らせるような勝手な行動をするはずないという考えですね。
その妻へのゆるぎない信頼が顕著にあらわれていたのが「突然消える」という行動でした。
たとえば、外出先でトイレに行きたくなったら連れに声をかけてから行くのがふつうですよね?
だけどモラ夫はそんな報告いちいちしません。
気がついたら、いつのまにかモラ夫の姿が消えているんです。
この時点では、はぐれたのかなと思うし、自分がボーっとしていてモラ夫に置いて行かれたんじゃないかと不安になります。
最初のころは、あわてて携帯に電話してみたり、まわりをキョロキョロと探してみたりしていました。
でもね、だいたいは勝手にトイレに行ってただけで、しばらくするとなにごともなかったように戻ってくるんですよ。
「どこ行ってたの?」
「不安になるからトイレに行くと言ってほしい」
そんなふうに言うと、
「すぐ戻るからいいだろ?」
「トイレとか聞くなよ!言わせるなよ!ほんとデリカシーないな!」
と怒られるから、だんだん何も言えなくなって、いなくなっても忠犬ハチ公のようにじっと待つようになりました。
そしたまたモラ夫ってお腹弱くてトイレによく行くし、しかも長いんだよね!!
家族で出発直前に失踪するモラ夫
何回かあったのが、さあ家族で出かけるぞということになって車に乗りこんでいると、突然モラ夫が運転席から失踪するという事件。
わたしが子どもたちをチャイルドシートに乗せてたり、荷物を運んだり、最後に家の戸締しまりをしていたりという間にいなくなっているのです。
まだエンジンもついてない車内に取り残された妻子、暑かったり寒かったり…。
どこへ消えていつ戻ってくるのかわからず、じっと待つしかありません。
これはたいてい、近くのコンビニへ行ってATMでお金をおろしていたということが後でわかりました。
おろし方もまぁケチそのもので、3000円とか2000円とかをチマチマ、そのたびに手数料110円とか220円とか引かれてさらに損しているという謎の行動…。
モラ夫の実家に出かけるよ、というときが最も危険でしたね。
泊まりの準備があるからバタバタと準備しているうちにモラ夫が消えていました。
それはなんと、お土産を買うためにわざわざデパートへ買いに行ってたんですよね。
駅まで徒歩5分、電車で10分でデパート直結駅に到着するから、車で買いに寄るより速いという理論です。
それにしても、電車のダイヤだってあるし買物の時間もかかるからどんなに急いでも1時間近くかかります。
「行く途中の道の駅で買ったらダメなの?」
と言ったらやっぱりものすごく怒られました。
「人の親に買うお土産だからそんなふうに言えるんだな。ほんとバカにしてる。」
「電車でデパートがいちばん時短だよ? どうせオマエ出かけるまですごい時間かかるじゃん」
何を言っても思いがけない口撃を食らってそのあとの不機嫌・無視が発動するので、もう何も言えなくなりました。
こうやって、だまって消えても察しておとなしく待っている奴隷妻がパターン化されていきました。
だまって妻がいなくなったらどうなるのか?
わたしは出先でモラ夫にだまってトイレに消えるとかぜったいにできません。
だってぜったい置いていかれるし、もし探してくれていた・待ってくれていたとしても、鬼の形相で説教され、その後何日も無視されるに決まってるから。
しかし、はからずもだまってトイレに行くというシチュエーションがおとずれました。
家族で車に乗っているとき、息子がトイレに行きたいと言い出したので通りがかりのコンビニに寄ったのです。
息子と娘は小学校低学年と幼稚園のころでした。
わたしは娘が降りたくないと言ったので、2人で車に乗って待つことにし、息子はモラ夫に連れられコンビニに行きました。
だけどしばらくしたら、娘が「やっぱりトイレに行きたい」と言い出したので、わたしたちも降りてコンビニのトイレに行ったんです。
コンビニの中で会うだろうと思ったけど息子たちには会えず。
娘が小さいのでわたしもいっしょに個室に入り、トイレから出て車に戻ろうとすると、目の前で車が発車して去って行ってしまいました。
それを見た娘は号泣!
「行っちゃった、行っちゃったよ~!!」
出かけようとしていた目的地はそこから車で20分ぐらいのところで、置き去りにされたコンビニは全然知らない土地で交通手段もなさそうな田舎。
娘に大丈夫よ、と言い聞かせて、何度もモラ夫の携帯に電話してみるけど運転中で気づかないのか出ない。
結局、20分くらいたってようやく連絡がついたときには、モラ夫たちはもう目的地に着いていました。
「降りないって言ったよね?」
って文句言いながら戻って来てくれたけど、幸い子どもたちもいたからあまり怒らずに笑っています。
いや、たしかにそう言ったけど、急に子どもが降りるって言い出したからしかたないし。
だいいち、コンビニから帰ったらお待たせ~とか声かけない?
でなくても、車を発進させるときってルームミラー見るから、妻子が映ってなかったら振り返って後部座席を確認しない?
なんかおもろいエピソードにされてしまってるけど、これが逆だったら笑い話になんかぜったいにならないよね?
オレはいいけどオマエはダメっていうのが蔓延しているモラハラ生活。
信頼していた妻に逃げられたときの挫折感・絶望感を改心のきっかけにしてほしいけど、まあムリだよね。
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