モラハラをされる人というのは、
つらいと悩んでいることや、自分の弱いところを
人様に見せることはよくないと考えています。
それは、そういう私的でネガティブな事情で
他の人を不安・不快にさせるべきではないという道徳心だったり
モラハラされる自分やモラハラなんかをしている夫
という事実を知られたくないという羞恥心だったり。
結局はありのままの自分を受け入れてもらえる自信がないのでしょうね。
だけど、自己肯定感の低さや自信のなさは一朝一夕には変えられなくても、
あなた以外の多くの他人は「ありのままのあなた」を受け入れる度量がふつうに備わっていたりします。
「自分を信じる」というのがまだむずかしくても、
「他人を信じる」ということは案外ハードル低かったりしませんか?
だってよりによって一度はモラ夫という人間を信じてしまったほどお人よしのあなただもの。
というわけで、
例にもれずモラハラ脱出するまでなかなか人に相談できなかったわたしが、
モラハラの悩みをいつ誰に相談すべきか、
相談するメリットなどを経験から解説していきますよ。
1.友人
モラ夫より長くあなたのことを知っている友人には、
まっ先にモラ夫の違和感を話したほうがいいです。
といっても、いくら長いつき合いの友人でも
モラハラという特異な人間性をスッと理解できる人は少ないので、
あたりまえに失望するような反応を示すかもしれません。
「そんなのどこの夫婦にもあることじゃない?」
「でも、子どもと遊んではくれるんだよね?」
とかね。
友人にモラハラの相談をしてなにかを解決しようと期待するわけじゃないんです。
ただ、友人にまで「自分の夫は非がないやさしい人」としか話していないと、
いざ耐えられなくなって告白したときに理解してもらいにくいし
「なんでつらいのに言ってくれなかったの?」と逆に友人を悲しませることもあります。
だから、
「モラハラもあるけどいいこともあるから、
別居とか離婚とか考えるほど追いつめてられてはないけどつらい日もある。」
そういうことは素直に小出しに伝える練習をしましょう。
モラハラが限界になって逃げないといけなくなったときに、
「そういえばこういうこと言ってたもんね…」
とすぐに察してくれるし、助けてもらえるでしょう。
わたしは、結婚してすぐからモラ夫のイヤなところを相談していた友だちはひとりだけでした。
だから、ほかの多くの友だちにモラハラに遭っていたことを伝えたのは家を出るとき。
もっと内に秘めずに打ち明けていればよかったと思ったし、
「なにも知らなくてごめんね」と友だちに言わせてしまったことがさらにつらかったです。
2.親
いわゆる毒親の人はスルーしてください。
ふつうの親子関係だったら、親にはモラハラのつらさを相談したほうがいいです。
モラ夫だと、実家に電話したり帰省したり、そういうことが制限されるんですよね。
結婚して年月を重ねるほどマインドコントロールが進んで、
みずから実家との接触を少なくしていってしまいがちです。
電話や帰省することにモラ夫がいい顔をしないと正直に親に言いましょう。
生活費をくれないと正直に言いましょう。
わたしは親の前で優等生でいなければならないという思いが強すぎて、
電話や帰省をしないそれらしい理由を自分で考えて対応していました。
モラ夫がお金をくれなくても、それをみじんも感じさせないようにしていました。
モラ夫はそんなわたしを見て満足だったと思います。
こんなに虐待しても、ちゃんと体裁をつくろってくれる従順な妻なんですから。
本当は、もっと早期から、細かいことでも実家にちょくちょく連絡して報告して、
「コイツ親になんでもしゃべるわ。」
と、モラ夫に警戒してもらえればよかったんだと思います。
モラ夫とはいっしょにいられないという段階になってから親に相談すると、
親がモラ夫に説教するとか、親同士で話し合うとかなりがちですが、
そういうことはあまり効果がないか
むしろ一時的に好転してもさらに事態が悪化するので要注意です。
親に相談する目的は、なおるわけがないモラ夫を叱ってもらうとか
その場しのぎのために足りないお金を出してもらうとかでは決してありません。
いよいよモラハラに耐えられなくなって逃げ出すときに支援してもらうためです。
3.離婚・モラハラ被害経験者
身近に離婚経験者がいたら、相談相手に最適です。
モラハラ経験者だったらなおよいですが、別の理由であっても
離婚経験者なら具体的なアドバイスや経験談が得られます。
わたしは、はじめてモラ夫に身体的暴力を受けてから
まっ先に離婚経験者である友人に相談しました。
彼女は夫の不倫と借金が原因でした。
離婚するまでには夫の反省ポーズとやり直し期間を繰り返していました。
「しばらくはなおった感あったけどね、時間のムダだったよ。
人間そうそう変わらないよ。」
このことばが深く胸にひびきながらも、
わたしは暴力のあとモラ夫が泣いて謝りおとなしくなったことで
「このままならやっていけるかも…」
と、ワンチャンス信じようという気持ちになってしまい(もちろんあやまちです)
この友人にもそう伝えました。
「自分の気がすまないと動けないもんね。
わたしは今すぐ子ども連れて地元に戻っておいでと言いたいけど、
ルカがいちばんいいと思うようにしたらいいよ。
いつでもサポートするから。」
友人は、本当は歯がゆかったと思います。
どうせモラ夫は変わらず、また泣く羽目になると分かっているのに。
でも、まわりがなにを言っても動くのは本人ということも
経験者だからこそ分かってくれてました。
3年後、さらにズタズタになって逃げ出すことになったわたしを
「よくがんばったね、これから幸せになろう。」
と、やさしく受け入れてくれました。
また、モラハラ対策セミナーで知り合ったモラ友は毎日の生きる支えでした。
モラハラあるあるを知りすぎてるから、
毎回のモラハラを逐一報告して、あーだこーだ言って発散できる。
モラハラ対処の成功体験をシェアして、一日一日を生きのびる術になる。
経験者に相談できれば、精神が死なずにすむと言ってもいい。
リアルで出会うのがむずかしければ、
オンラインも視野に入れてモラハラ経験者と痛みをシェアしてください。
4.女性センターや自治体のひとり親窓口
公的な第三者へ相談することは、気づきだったり未来への道すじだったり
必ずなにかのプラスを得られるのでおすすめです。
とりあえず、住まいの地域に設置されている
配偶者暴力相談支援センターへの相談がいいでしょう。
といっても、利用するタイミングって迷いますよね。
モラハラにも波があるから、ものすごく状況がひどいときに相談するべきかなとつい思ってしまいます。
でも、もうムリじゃんって思ったときに相談しようと思っても、
なかなか電話がつながらなかったり、
センターを通した弁護士相談の予約がすぐ取れなかったり、
今すぐ相談したいときにすぐコンタクトが取れるとはかぎりません。
それに、比較的平穏なときのほうが冷静なので
配偶者のどういうところがこわいのか、
どういうことがつらくて結婚生活を続けることが不安なのか
そういうことをしっかり話すことができます。
あまりにもどん底で取り乱してるときに相談しても、
涙が出るばかりでうまく話せなかったりするので。
落ち着いて話ができるときにこそ今の自分の状況を相談して、
「第三者から見てそれは異常だ」とか
「あなたは幸せになる権利がある」とか
しっかりと言ってもらうだけでも意識は変わります。
おそらく、ほとんどの方が「すぐに別居するべき」と言われますが
それができなくても自分を責める必要はありません。
「モラ夫はすぐ別居すべき危険人物だけど、
それができない事情が自分にはあるのだから
なるべく被害を受けないよう武装していいんだ」
このように実感することが、
モラハラのマインドコントロールから逃れるチカラになります。
そして、まだ別居を具体的に考えていなくても、
もしも別居するとなると行政の支援はどんな感じかを
住んでいる自治体の役所で相談するといいですよ。
わたしやモラ友も役所での相談はすごく満足感高かったです。
関連記事を前に書いてますのでよかったらごらんください。
5.民間のカウンセラー
カウンセラーは星の数ほどいるので、お金を払う以上は慎重に選んでください。
モラハラを受け続けたせいで精神が不安定になっているのなら
心の癒しや回復を目的としたカウンセラーや心療内科でいいと思います。
その場合は、あとでモラハラでダメージを受けた証拠として使えるよう受診記録をとっておいてください。
具体的なモラ夫の対策を知りたいときは、
モラハラに特化したアドバイスをしてくれる相手にお願いしましょう。
くわしくは次の記事で書いています。
6.警察
モラ夫に暴力を受けているのなら迷うことなく警察へ相談です。
よくニュースで、
事件が起こる前に何度も警察に相談していたのに対応してくれなかったとかありますけど、
それがあたりまえとは思いません。
警察官は、市民の安全のために働いてくれてるのですから。
実際に、わたしは子どもの連れ去りの恐怖で警察に相談しましたが、
とても親身に話を聞いてくれましたし、心強かったです。
まとめ
モラハラをひたかくしにして相談することができなかったわたしですが、
やっぱりまわりに相談すべきだったと強く思います。
自分でかかえこんで、自分で調べて、自分で解決しようとしたってムリです。
5~6のカウンセラーや警察への相談は、そういう機会がこないと絶対ではないですが、
1~4までの相談は、時間をかけてもいいので必ずしてください。
モラ夫から逃げるにしても共存続けるにしても、これは必要なステップです。
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