毎回毎回よく思いつくなぁとビックリするほどいろんなモラハラでからんでくるモラ夫。
まだモラハラを知らなかったころは、
なんでこんなことで怒るのか?
なんでいつもわたしが悪いことになって謝る展開になるのか?
なんで突然無視してそれが何日も続くのか?
そんなふうに、あるはずのない答えをさがして心が真っ暗になっていく日々でした。
けれど、モラハラというDVがあることを知ると、
モラハラ人間は自己愛性パーソナリティ―障害だから他人をおとしめずにはいられないと分かり、
「わたしが悪いわけではなかった」
「夫婦関係がよくなる可能性はないんだ」
と、もう罪悪感を抱くことはなくなっていきました。
そして、モラ夫と共同生活を続けるうえで欠かせないJoeメソッドを習得していくと、
モラ夫への恐怖感がだんだん消えていき、
毎日の生活が少しずつラクになっていきました。
お金の問題がモラハラ対策を邪魔する
Joeメソッドがうまくいくと、モラ夫のタイプによっては、妻と夫の立場が逆転するほどになり、
もはやルームシェアでもしてるかのような感覚でモラ夫と同居を続けられる人もいるそうです。
だけどわたしは、今ひとつモラ夫の顔色をうかがうクセが抜けないのが悪いのか、
どうしても同居を続けられるレベルにモラハラをおさえることはできませんでした。
ひとつモラハラをうまくかわしたと思えばまた新たなモラハラが立ちはだかるという感じで
なかなか心に曇りがない生活を送ることができませんでした。
その大きな要因は、モラ夫から経済的DVを受けていることにあります。
モラ夫からの生活費なんてもらってないに等しいけど、
自分のパート代でなんとかやりくりできているから食費をくださいと言う必要はない。
だけど、
光熱費をおさえたいのに、モラ夫が電気つけっぱなし、水出しっぱなしにする。
寒い暑いに敏感すぎるのか逆に鈍感なのか、エアコンをいつも強力に使用する。
明日にもとっておこうと思って多めにつくった料理を食べてしまう。
そんなふうに、ふつうでもイライラする夫の行動が、生活苦に直結するとなると、
「お金がかかる!
わたしの節約努力が台無しになる!」
というふうに切実な問題になってくるので、
ついついモラ夫に注意するというかお願いごとをしてしまいます。
モラ夫とてたまには素直に
「分かった、気をつける」
と言ってくれることもあるので、
そのわずかな望みにかけてモラ夫に声かけしてみるわけです。
しかし、8割がたはモラ夫から倍返しで文句を言われて終わり、改善することはありません。
光熱費の引き落とし分はモラ夫が出してくれたら…。
食費ぐらいはじゅうぶんにもらえていたら…。
夫がモラハラだったとしても、お金の制限を受けてなければこんな悩みはないのにと肩を落としていました。
口を開けばお金のことばかりと怒る
月日は流れ、
光熱費はモラ夫の浪費があったとしても1万円前後のちがいだからと割り切り、
さらにJoeメソッドをすすめてモラ夫との会話はどんどん減っていきました。
子どもを交えているときには笑顔で会話に参加するけど、
2人の会話のときにはモラ夫から話しかけられたら対応するけど話はふくらませない。
わたしから話しかけるのは、家族の予定のことなど必要最低限のみ。
よけいなモラハラ攻撃を誘発させないための知恵です。
しかし、そうなると、必然的にお金の話の割合が増えます。
・車のタイヤ交換
・保険の更新料
・子どもの習い事の道具代
・結婚式出席のご祝儀
こういう、夫が出さないと困るお金を「出してください」と伝えるだけで
みるみるモラ夫は不機嫌になり顔を険しくします。
「オマエはお金のことしか言わないな!」
と、モラモラ怒るモラ夫。
「いや、お金のこと以外しゃべる気になれないのはモラ夫のせいだろ!」
とツッコミたくなりますね。
しかも、一回でスッとお金を出すことがないので、
この「お金を出してください」の一回の案件が長引くんです。
結果、何回もお金お金と言わざるを得なくなり、
❝口を開けばお金出せばっかりの妻❞
というゆがんだ事実がモラ夫の記憶に残ってしまいます。
離婚理由の主な要因がお金のことになる
いよいよモラ夫から逃げたいとなったとき。
弁護士さんに離婚協議を依頼し、離婚の理由を訴える場面です。
数々の心理的な虐待、精神的な迫害、それによってどんなに傷ついたかを説明します。
もちろん、弁護士さんは同情し、つらかったですね、耐えられませんよねと共感してくれます。
だけど、書面で離婚の原因を書き示すとなると、モラハラってすごく表現しづらい。
たとえこのブログを第三者に全部読んでもらったとしても、
モラハラに遭った人でなければ、とうてい15年もこんな生活を強いられた苦しさは理解できません。
だから、❝モラハラに耐えがたかった❞という訴えの記述は1~2行にまとめられます。
その点、経済的DVは婚姻生活を継続できない重大な原因として分かりやすいし、
さらに金額など数字で具体的に示すと、どんなにモラ夫がおかしいか一目瞭然なんです。
たとえば50万の給料から、家のローンに10万払って妻に10万しか渡さないとしたら、
残り30万円を夫は自由に使っていたという家庭内経済格差が浮き彫りになりますよね。
このように、わたしが離婚したいという主張をするにあたって、
弁護士さんを通してできあがった申立書には経済的DVがまるでいちばんの理由のように扱われていました。
実際に、調停員さんも、そしてわたしの親も、
「妻にお金のしめつけをするなんて結婚生活続けられないよね」
って分かってもらいやすかったです。
そういう意味では、「モラハラだけどお金だけは心配ない」という人より
周囲に離婚理由を理解してもらいやすかったのでよかったともいえます。
それでも、どうしてもモヤモヤしてしまうんですよね。
生きる意味があるのかなと思い悩むほどモラハラでつらい日々を過ごしていたのに、
「夫がケチで生活費をくれませんでした」
という問題点が結局はクローズアップされてしまう。
腑に落ちないけど、これがモラハラ離婚の現実なのです。
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