モラハラからの逃避をはばむ“子どものためにガマンしろ”という呪い

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子どものためにと思ってさんざんガマンしてきた

モラハウスから脱出する前の数ヶ月は、モラ夫のことが怖くて怖くてたまりませんでした。

モラ夫がため息をついたり、うっかり目が合ったりするだけでビクッとまわりに音が聞こえるんじゃないかと思うくらいおびえていました。

そんな、気が休まることがない家庭に未来はないし、これ以上自分がこわれる前にと力をふりしぼって恐怖の館・モラハウスから命からがら脱出しました。

友人たちはみんな全面的にわたしの言い分を受け入れて今までよくがんばったねと言ってくれたのに、
そう、モラハラに耐えることがもう限界になったための脱出なのに、
もっとがんばれと言ったのは無情にも肉親でした。

怒りの沸点が低すぎることや、不定期に起こる無視や不機嫌はどうしたらよくなるんだろうと悩んでいたモラハラ初期。

そのうち、経済的DVがはじまり、どうでもいい用事や仕事をつくって強要されたり、さして重要でもないことをクドクドと説教され、精神もお金も時間も容赦なくモラ夫に搾取されていきました。

こんな関係ってぜったいに異常だし、逃げ出さないとヤバいレベルなのに、これまで耐えてたんだからもう少しがんばろうと思ってしまってました。

しかも、もう限界だから家を出ようと決心したときでさえ、
「よし、10年後に!」
と長すぎるスパンでガマンの期限を設定してました。

すべては、子どものためにと思ってのことでした。

両親が離婚するという経験をして、片親になってしまう子どもがかわいそう。
経済状況は悪化すると分かっているのに、離婚を強行した母と暮らす子どもはかわいそう。

そう思うからこそこれまで耐えてきたけど、このままではわたしは病気になってしまい、子どもにもっとかわいそうな思いをさせてしまう。
モラハラ支配関係にある両親を見て育つ子どもはもっとかわいそうだし、モラハラを連鎖させてしまう。

だから、モラ夫から逃げる勇気を持たないといけないと、一世一代の決意をしてのモラハウス脱出だったんです。

子どものためにガマンしろ、男でもいるのかと聞く兄

わたしには姉妹がいません。
小さいころから、姉妹がいたらなぁと思ってたし、大人になってからも、姉妹がいたらどんなによかっただろうと思うことがあります。

でも、ケンカばかりだった幼少期や交流がなかった思春期とちがい、大人になりお互いに家庭を持ってからは兄たちとよく会ったり話したりするようになって、異性でもきょうだいがいるだけでよかったと思います。

だけど、モラ夫の恐怖がどんなものかを必死に訴えても、異性である兄たちにはやっぱり伝わりませんでした。

「もうモラ夫とはいっしょにいられないから、離婚するために家を出る」と報告したとき思い知らされました。

もちろん、これまで見たことのないような、恐怖におびえる妹の様子に、ただならぬことが起きているとは思ってくれました。

だけど、こんなにわんわん泣きながら訴えているのに、わかったわかったと言ってはくれるものの、兄たちはこう言ったんです。

「甥と姪の気持ちや将来を考えるとかわいそうでならない」
「モラ夫さんは子どもにはやさしいんだろう?」
「片親の娘は早くにヘンな男と結婚したり不幸になりがちだ」
「仮面夫婦でもいいから子どものためにもう少しがんばれないのか」

そんなこと、これまでさんざん考えてきた。
そうだと思うから、これまで15年もがんばってがんばって、なんとかこれまで生きてきた。

それなのに、これ以上まだがんばれっていうの?

さらに、驚くことに兄2人とも、それぞれ同じようなことを言ってきました。

「だれかいい人がいるのか?」

……。

もう、、、脱力、、、。

あのね、男の人自体が怖いくらいモラ夫がトラウマなのよ。
どうしてそういう発想になるのか?

「いるわけないじゃん!!」
って全否定したけど、兄たちはこう言います。

「あまりにも突然、あまりにもかたくなに離婚とか言い出すから、その後の生活のあてとか希望とかあるのかなと。
そうでもないと、女から離婚なんて言い出すことが理解できない。」

なるほど、一見幸せそうに見える家庭で妻が出て行くというと、男はそんなふうに考えるんだ…。

ほかでもないたった一人の妹が必死に訴えているのに、兄たちがなかなか分かってくれないのが本当につらかったです。

とにかく、モラハラがどんなにつらいものか、何を投げ打ってでも、何を失ってても逃げ出したいほど地獄なのか、わからないんでしょうね…しかたないけど。

片親はかわいそうと孫の心配ばかりする親

いっぽう父と母は、兄たちのように男性関係を疑ったりはしませんでした。

ただ、やっぱり、孫たちが片親ではかわいそうだから、もう少しだけがんばることはムリなのかと何回も言ってきました。

父は、男同士で話せば分かってくれるはずだと、モラ夫と話すと言って聞かず、実際にわたしがせっかく弁護士を入れて別居したのにモラ夫と直接会ったり電話したりしてしまいました。

「お父さんがよけいなことしたせいでモラ夫に息子を取られてしまった!」
とわたしが強く責めてからはシュンとなって、モラハラの本なんかを読んで悪かったとわたしに寄り添ってくれたけど。

とにかくわたしの親も兄も、はじめは「子どものために耐えろ」コールでした。

わたしもおとなげなかったけど、
「実の娘より孫たちのことが心配なの?」
とわんわん泣いて、40娘が70父をオロオロさせてしまいました。

とにかくそういうやりとりを、会ったり電話したり10回ぐらい・のべ10時間ぐらい費やして、どうにか分かってくれたというかあきらめてくれた感じです。

そのときは親もモラハラについていろいろと調べてくれたみたいだし、かなり理解してくれたと思ってはいるんだけど、時間がたつと嵐の記憶がうすれるんでしょうね。

別居して1年ぐらいたって、「モラ夫さんとは全然連絡取ってないのか?」とのん気に聞いてきたことがあります。

モラ夫とはムリだと理解してる母は母で、「あなたも先では年金たくさんもらういい人と再婚したらいいよ」とか、のん気に言ってきたりします。

モラハラをされたことがない人には到底わかってもらえない

別居後も問題なく明るく成長している姪、甥、孫を見て、今は安心している感じの兄と両親。
イキイキと楽しそうに生きているわたしを見て、まあよかったんだよねと言ってくれます。

だけど。
無条件にわたしを信じて、認めて、もうがんばらなくていいよと言ってほしかった肉親から、あの時かけられた言葉はあまりにも残酷でした。

「子どものために離婚しないでガマンして」
「そんなに離婚したい理由って男ができた以外にあるの?」

これって、わたしの親きょうだいがあまりにもわからずやだったんでしょうか?

それとも、それほどまでにモラルハラスメントが周囲に理解されにくいDVだということでしょうか?

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