一般人には理解できないモラ夫に伝えるむずかしさ

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「夫は出席しなくても大丈夫な程度の法事が妻の実家で行われる」
ということを、妻から夫に伝えるというシチュエーション。
ただこれだけの話ですが、夫がモラハラだとややこしくなります。

ふつうなら3行で終わるこの話が、夫がモラハラだとこうなるという経験談です。

ただこれだけの話が、やたら長文になることをお許しください。

わんこ

妻の実家の法事、そのときモラ夫は

田舎の本家であるわたしの実家では、2~3年に1回は法事があります。

あるとき、モラ夫が他県で単身赴任をしていて、仕事も忙しい時期にわたしの実家の法事が予定されていました。

今回の法事は33回忌なのでもうフィナーレというか、わたしの親きょうだい世代がこの機会に集まる会食がメインという感じです。

わたしは嫁に出たとはいえ故人(わたしの祖母)と同居していた本家の人間だし、子どもを連れて出席することを親や親戚は楽しみにしています。

だけど、遠方で仕事も忙しいわたしの夫までは、わざわざ出なくてもいいかなという感じ。

母から、モラ夫さんは遠いし来れなくてもいいよと言われたものの、それをどう伝えたらいいのかすごく悩みます。

「実家で法事があるけど、あなたは来なくていいから子どもと行ってくるねー。」
と、サラッと言えないのがモラハラ家なんですよ。

わたしの父のきょうだいが、最後の法事だからと飛行機でやってきて集まるような身内の宴会のようなものなので、正直モラ夫はいなくていいんですよね。
血縁関係じゃないからモラ夫も話が合わなくてつまらないだろうし、交通費だってかかるし、実際、会席代もかかるしね。

でも、それをそのまんま言えるような相手ではないですからね、モラ夫は。

「来なくていい」
だなんて、重要なオレ様なのに? 
と受け取るモラ夫はぜったいに嫌味を言ってくるか不機嫌無視が始まる。

かといって、
「来れたら来てほしいけど、ムリしなくていいよ。」
と言うにも、言い方によってはモラ夫の気に障り、モラハラ被弾するおそれがあります。

この、「ムリしなくていいよ。」
のチカラ加減、ニュアンス、声のトーン、
そういうちょっとしたことで、モラ夫を歓迎してないと受け取られたらモラハラ攻撃必至です。

本音としては、身内の宴会にモラ夫がいると気疲れするし、
法事を理由にモラ夫抜きで実家に子ども連れて泊まりに行きたい。

それを伝えたいけど、モラ夫抜きで母子で遠出やイベント参加などが許される家庭ではない。

というわけで、「来ないで」ということをどうにか穏便に伝える作戦をとります。

「あなたに法事に出てもらえたらどんなにいいだろうけど、
遠いし仕事も忙しいし、
そこまで重要な法事じゃないから出席できなくてもかまわないと実家も言ってます。
ものすごーく残念だけど、今回はしかたなくわたしと子どもで行ってきます…。」

という主旨で、
残念感がちゃんとにじみ出るよう、
だけどそれが強すぎて本当は出席したほうがいいのではないかと思わせないように。

モラ夫が気持ちよく参加を断ってくれて、母子だけで行っておいでと言わせるにはどうしたらいいか?

モラハラ人間の性質を知らない人から見たらあまりにも奇妙と思うけど、
言い回しを何通りも考えては、実際に口に出して練習をしてみたりとリハーサルにはげみました。

だけど、撃沈。

「法事に出てくれたらうれしい」というニュアンスが強く伝わりすぎたのか、モラ夫は時間を調整して法事に出ると言いました。

そして、時間的にも地理的にも、仕事先から自宅に帰ってわたしの実家に行くより、
仕事先から直接わたしの実家へ新幹線で移動する方が合理的だからそうすると。

マジか…。なんか新幹線とかおおごとになってる…。
と、内心では計画失敗を嘆きながら、

「本当に悪いね。ムリさせてゴメンね。ありがとうね。」
と、モラ夫に謝って感謝してという、いつもの展開になっていきました。

察して動かないと怒るモラ夫

そして、法事の日の打ち合わせ。

モラ夫はタイトスケジュールゆえ、法事の始まる時間の少し前に会場の最寄り駅に新幹線で到着する計画でした。

「法事の前はバタバタしてるだろうから、駅から会場までタクシーで行くよ。」
駅まで車で迎えに行くよと言ったわたしに、モラ夫がそう言ってくれたので、なるほどそうかもと思い

「あ、ホント? じゃあお願いします。」
と言ったのが失敗でした。

一度は電話が終わっていたのに、またモラ夫から電話がかかってきて、なぜかモラ夫は怒っています。

「あのさ、タクシーで行くって言っても、車で迎えに行くよと言うのがふつうじゃない?
額面どおりに取るなよ! 本当に人の気持ちが分からないヤツだな!
ここまで人に言わせる前に察して動くことがどうしてできない!?」

もーめんどくさい。

「ゴメンね! そうだよね、タクシーで会場へって心細いよね、迎えに行きます!」
とあわてて撤回しました。

そしてむかえた法事の日。

前日から実家に泊まっていたわたしは、法事の時間まで子どもたちとのんびりくつろいでいました。

すると、モラ夫から、仕事を切り上げて早い時間の新幹線に乗ったと連絡が…。いらんことを…。

2時間も早い到着だから、駅から近い法事会場へそのまま行くことはできません。
実家からいったん駅まで迎えに行き、実家にモラ夫を連れてきて、小一時間を過ごしてから再度法事会場へ行かないといけません。

しかも、新幹線に乗ってから連絡してきたから、その時点で急いで着替えて駅へ向かわないとモラ夫が先に到着してしまいます。
あわてて着替えて駅へ迎えに行こうとするわたしに、モラハラという事情を知らない母はのん気に言います。

「この時間に連絡もらっても到着にまにあわなくて当然だから大丈夫じゃない?
モラ夫さんだって子どもじゃないんだから、先に駅に着いても待っておけるでしょう。」

でも、夫がモラハラのあなたならわかるはず。
モラ夫を待たせたらどんなに恐ろしいことになるか。

わたしは車を飛ばしてモラ夫を駅に迎えに行きました。

モラ夫は外ヅラのよさを存分に発揮できる冠婚葬祭が大好きなので、みんなに配れるようにたくさんのお土産を買ってきていました。

多忙にもかかわらず遠方はるばる新幹線で駆けつけたモラ夫を、わたしの親戚はみな大絶賛。
叔父や叔母が口々に、いいダンナさんと結婚して幸せだねと目を細めます。

それはそれは和やかで故人も喜んでくれたであろう法事にはなりましたが。

でもこの法事、のちのモラハラ爆発のときに、わたしを罵り非難することばの中のネタに加わることになりました。

「オマエの法事にわざわざお土産買って新幹線で出てやっただろうが! 感謝が足りん!」

行事があればモラがある

もうね、ほんと、いちイベントごとにモラエピソードがある。。。

別居してからも実家の法事はあったけど、
「あんなにいい人だったのに、夫婦にしかわからないことがあるのかな…」
といわんばかりの目で、わたしはみんなから腫れ物にさわるようにあつかわれました。

この、親戚つき合いが多いということも、わたしが長年モラハラをかくし、離婚なんて体裁が悪いことはできないとあきらめていた理由のひとつでした。

だけど、一回別居したとぶっちゃければ、年配の親戚も案外「そうですか」とすんなり受け入れてくれました。

だれでもない自分の人生だし。
人生は一度きりだし。
あっという間に歳とるし。

モラ夫から逃げて自由を手に入れた今、いったい何を気にしていたんだろうと思ってしまいます。

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