子どもがいると離婚の決心をするのがむずかしい
夫がモラハラなのにすぐに逃げられないのは
❝子どもがいるから❞という理由がダントツに多いでしょう。
あなたが専業主婦だったりパートだったりと収入が少ないと、
これから先の子育てにかかるお金の心配がありますよね。
子どもが小さければ
長い未来にいくらかかるのか不安になり、
子どもがある程度育っていれば、
高校大学と学費のピークが近づいて不安になり、
結果、子どもの希望をかなえるためにはお金が必要だから
だから、離婚できないと思ってしまいます。
それに、どうしても捨てられない❝ふつうの家族❞という理想があります。
ふつうというのは、両親がそろい、標準以上の生活レベルの家族ですね。
ひとり親だったりふつう以下の収入の生活では子どもがかわいそうだから、
だから、離婚するべきではないと思ってしまいます。
だけど、
ふつうレベルの生活ができてもモラハラ父と奴隷母じゃ子どもが不幸と思うし、
なによりモラハラにガマンを重ねる生活では自分も不幸です。
だから離婚は究極の選択ではなく、
心の声にしたがった自然な選択だと今では思えます。
お金のことを勘定に入れると離婚しないほうがいいこともあるけど(年金とか)
でも離婚しないで得られるメリットがあまりにも少なかったので、
もうこれ以上モラハラに耐える理由がないとわたしは判断しました。
親が離婚した子どもの気もちを想像する
親が離婚した経験がある友だちがこんなふうに言っていました。
「あなたたちのために離婚しない」
とお母さんに言われて、
「はぁ?」
と思ったと。
「わたしたちのために…。お母さんありがとう。」
では決してなかったと。
自分のせいでお母さんがつらくてもガマンしてるのがイヤ、
離婚しないことを自分たちのせいにされるのもイヤ。
そんなふうに思ったそうです。
たしかに、子どもの立場になって考えてみるとそうかもしれません。
わたしは家を出るまで子どもたちにもモラ夫の悪行をかくしていたので
子どものために離婚できないなと悶々と考えてはいたけど
それを子どもたちに言う機会はありませんでした。
でも、もし子どもが家庭内モラハラに気づいているなら、
「あなたたちのためにガマンして離婚しない」
なんてことは言わないであげてください。
「あなたのために離婚しない」と言わせたがった息子だけど
自分のために母がガマンして離婚しない姿は子どもが傷つくと言いましたが、
実はうちの子どもは逆に
「自分のために離婚しないで」
と言いました。
息子は、モラハウス脱出後にモラ夫の口車にのせられて戻ってしまいました。
それから毎日わたしのもとへ説得に通ってきたんですが、
「お母さん帰ってきて。
お父さんはもうひどいことしないよ。
家族のために帰ってきて。」
と、わたしと娘に帰るように懇願しました。
「あなたはわたしが育てるからこっちにきて。
あの家にはもう帰らないよ。」
と、一貫して言い続けましたが、
息子を失う恐怖でいっぱいになり、
子どものために戻るべきなのかと何度も自問自答しました。
このときに相談した友だちの言葉が、
「子どものために離婚しない母という姿は子どもを苦しめる」
だったんですね。
あのとき思ったんです。
万が一、わたしがモラハウスに戻ったとしても、
モラハラが治るわけがないからどうせだんだんモラハラ復活して、
一時的によろこんだ息子も結局はまた苦しむことになる。
モラれるわたしの姿を見て、息子は自分のせいだと思ってさらに傷つくだろう。
だから、思考力がまだ未熟な子どもが
「自分のために離婚しないで」
と言っても、それを受け入れることが子どものためじゃない。
だからといって、離婚するのも子どものためじゃない。
わたしがつらい、限界なのだと。
そして、幸せじゃない母と暮らす子どもは不幸だし、
そうすると、離婚をするのは自分の意志であり子どものためでもある。
子どもがまだ中学生だったこともあり、
わたしの考えすべてを理解できるはずはなかったけど、
離婚の意思が変わらないことと、
子どもを見捨てるわけではないということは伝わったと思います。
といっても、数日でわたしのところへ帰ると思っていたのに
息子が帰ってくるまで1年以上かかりましたが…。
離婚しないのは「○○のため」と意識する
モラハラがつらくても離婚しない理由が子どものためとしても
その子どものためをもう少し掘り下げて考えてみましょう。
❝子どもを育てるお金のため❞とか、
❝○○のため❞とか(考えても他に出なかった。笑)
なんかあると思います。
経済的DVはなかったけど超絶モラ夫だったセレブなモラ友は、
「いい生活をするためのお金のためにモラ夫を利用してるんだ」
というマインドでやり過ごしていたそうです。正気を保つために。
子ども全員独立したら離婚しましたけどね。
自分のモラハラ防御だけでいっぱいいっぱいの毎日ですが、
子どもの心を守るためには、
❝子どものために離婚しない❞と言わず、
「○○のために(今は)離婚しないんだ!」
という軸を持つように意識しましょう。
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