10月24日放送のNHK「あさイチ」で、「モラハラ夫から逃れた妻たち」の特集がありました。
わたしがモラハラという言葉を知った10年ちょっと前とちがい、もはや聞いたことない人はいないんじゃないかというくらい認知度が上がりました。
モラハラ地獄で暗黒の日々を送ったわたしとしては、モラハラという言葉をかんたんに使いすぎている風潮に多少の違和感はおぼえますが…。
「モラハラってなに?」
ということについては、これまでも番組でとりあげられたし、だいたい知られてきた問題でもあるためでしょう、今回は「モラハラから逃げる」ことがテーマになっていました。
まず、「モラハラ夫から逃れた妻たち」というタイトルがいいですね。
とはいえ、録画リストに表示されるのがネックで渦中の人は録画もできませんがね。
しかしながら、モラハラの対処とか改善とかそういうテーマではなくズバリ「モラハラから逃げた」と紹介していることがナイスです。
モラ逃げの方法として、引っ越し業者とバレないような引っ越し作業をしてくれるところがあることを紹介していました。
だけどもっと具体的な、お金がいくらかかるとか、ぜったいに秘密裏に決行しないといけないのでその準備とか、そういう部分はものたりなかったかな。
とはいえ、逃げる準備をするまでの相談先の紹介もありましたし、逃げた経験のある3名の方のお話もあり、見ごたえのある内容でした。
なにか少しでも救いを求めて食い入るように見たという被害者の方も多かったのではないでしょうか。
モラ夫からの説教のあとに性行為になり、それからやさしくなるから、そうすることで許されるとか安心するとか依存していたと話すみなさん。
…ゾッとしましたね。
おそるべしモラ夫、みんな同じ行動パターン。
受け入れないと説教は終わらないし、明日から無視されるし。
なんで配偶者からこんな性虐待まで受けないとならないのか、ほんとうに苦しいですよね。
スタジオには臨床心理士の本田りえさんも出演し、アドバイスをされていました。
本田りえさんは、わたしがモラ夫から脱出するまでにいたる過程でたいへん役に立った本『「モラル・ハラスメント」のすべて 夫の支配から逃れるための実践ガイド』の著者でいらっしゃいます。
「夫が怖いと感じる」
「自分の感情が平たんになった」
そういう状況なら、モラハラを受けているので逃げたほうがいいという判断基準は、さすがそのとおりだと同意しました。
あとはわたしやまわりの経験からいうと、
「経済的にしめつける」というのがモラハラの特徴です。
金銭的DVについても、少し番組でもふれられてたとは思いますが。
上下関係があり、生活を支配する「怖い」と感じる人とずっと暮らしていると、しだいに精神に異常をきたします。
笑っても悲しんでもモラ夫からなにかと攻撃されるので、なるべく刺激せず無関心でいてほしいから喜怒哀楽を出さないようにしますし。
そのうち本当に感情がなくなっていくんですよね。
感情を殺して生きるうちに、その機能が低下してしまうのです。
「モラハラに遭う前の自分を知っている人に会うこと」の大切さも説かれていましたね。
わたしも昔からの友だちと会っている時は本来の自分に戻れて楽しかったし、
「どうしてこんなふうに家庭ではいられないんだろう」
と、自分の境遇は不幸だと気づいたものでした。
「なんか落ち着いたね、ていうか暗くなったね」
と、結婚してからは友だちによく言われたし。
自分が完全になくなってしまい、精神を病む前に、モラハラ人間から離れましょう。
ただ、番組の中で「夫にキレる私をとめられない」をいう本がたくさんの人の共感を得ているという話については、悪いけど(?)でした。
本を読んでいないのでテレビで紹介された内容だけでの感想になってしまいますが。
夫から育児や家事のミスを責められる
↓
限界を超えてしまい、妻が夫にひどい言葉をぶつけるようになる
↓
ある日、夫からそれはモラハラだよと言われてハッと目が覚める
↓
お互いに思いやりを心がけてうまくいくようになった
…いやそれふつうに、思ったことを言い合う活気のある夫婦では?
一時期極端に仕事と育児と家事の比重が妻にかかりすぎてて、ストレスをぶつけすぎてしまったんでは?
だって真のモラハラ人間には、怖すぎて「それモラハラだよ」って言えましぇん…。
真のモラハラ人間は、「モラハラだよ」って指摘されてシュンとなって反省して治ったりしましぇん…。
お互いに話し合って修復しうまくいくようになったりしましぇん…。
いえ、真のモラハラだから!とか、そんなのモラハラじゃないから!とかマウント取るつもりはないんですけどね。
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